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無垢材って何?種類と特徴まとめ

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無垢材ってなに?

「無垢材」とは、天然木の丸太から切り出した一枚板を加工したものです。
一方、「無垢材」と比較される「集成材」とは、薄くした木板を接着剤で張り合わせてブロック状にした木材です。床材として使用される場合、「複合(合板)フローリング」と呼ばれ、無垢フローリングより安価なのが特徴です。傷や汚れに強い半面、無垢フローリングに比べると若干踏み心地が硬く、冬は踏み心地が冷たく感じます。
種類にもよりますが、一般的には「無垢材」のほうが空気を多く含んでいるため、保温性や断熱性が高い特徴があります。

無垢材の魅力

1.天然木の風合いと美しい木目

素材ごとに色や模様の異なる木目も無垢材ならではの魅力。家の中にいながら、大自然のような落ち着きを感じさせてくれます。

2.家にいながら森林浴

無垢材の精油分であるフィトンチッドは、気分が安らぐ効果があるとされ、アロマテラピーでも使用されている成分です。自然な木の香りも楽しめるだけでなく、さまざまなニオイをやわらげてくれる消臭作用もあります。

3.室内の温度と湿度調整

天然木は熱伝導率が低く、熱さや寒さなどの急激な変化から守ってくれるという特性があります。湿気の多い季節は余分な湿気を吸収し、乾燥しがちな季節は排出する調湿作用があるので、夏は素足で歩いてもべたつかず、冬は静電気を抑えるのが魅力です。

無垢材の注意点

湿度の変化によって膨張と収縮を繰り返すので、場合によっては反りや割れなどが生じることがあります。そのため最近では、耐久性や寸法安定性を高める特殊な加熱処理を施した商品もあります。
床暖房に適したタイプもあるので、無垢材を選ぶ際には、好みの樹種で対応できるか早めに設計担当者に相談してください。

無垢材の種類

無垢材の種類は、広葉樹と針葉樹のふたつに分類することができます。広葉樹は、オーク、チーク、ウォールナットなど。針葉樹は、スギ、ヒノキ、パインなどがあります。
一般的に内装材に用いる広葉樹は、重く硬いのが特徴で、強度があり傷が付きにくい材質です。一方、針葉樹は軽くて柔らかいため、歩行感や肌触りの良さが特徴です。それぞれ多くの樹種があり、フローリングに用いられる商品も豊富なバリエーションが揃っています。
多くみられる樹種には、以下のようなものがありますが、材質や名称、産地など異なるケースもあるので、検討する際には商品としての建材の特性を前もって確認することが大切です。
それでは実際にどんなものがあるか見ていきましょう!

広葉樹

オーク(ナラ)

硬木で、フローリングなどに向いた材。ホワイトオークやレッドオークなど、さまざまな種類がありますが、一般的に木目が美しく、丈夫な材。家具や洋酒の樽などにも用いられています。

ビーチ・ブナ

緻密な材質で、堅く粘りがあるため、構造材や家具などにも使用されています。淡褐色の心材(原木の中心部分)、白色がかった辺材(心材を囲む外周部分)で、板目に現れる細かい斑点状の紋様も特徴です。

メープル

傷や衝撃に強く、耐摩耗性にも優れた高級感のある材。表面のきめの細かさも魅力。家具や楽器などの材料としても用いられます。

チーク

強度に優れ、収縮が少ない高級材。耐久性や寸法安定性が高いことから、内装材や家具、船の甲板などに用いられています。味わい深い色合いが魅力の材です。

ウォールナット

広葉樹の中でも高級の樹種。衝撃に強く、耐久性も高い材。落ち着きのある色合い、重厚感のある木目が特徴で、家具やドアなどにも使用されています。

バーチ・カバ

狂いの少ない材。緻密で塗料のりがよく、美しい仕上がりが特徴です。

タモ・ヨーロピアンアッシュ

はっきりとした木目が美しく、堅く粘りのある材。すっきりとした明るい色合いが魅力です。

針葉樹

スギ

国産の代表的な木材。保温性があり、柔らかい足触りも魅力。木目はまっすぐで、辺材は白色、心材は淡紅色から赤褐色です。

ヒノキ

日本を代表する高級材。特有の芳香や光沢があり水に強く、耐久性もあるため、柱や家具、浴槽などに使用されています。

パイン

針葉樹の代表的な材。伐採国や地域によって材質や風合い、強度などが異なります。比較的柔らかい材なので、素足で歩く床に向いています。

アカマツ

脂分も多く、弾力性や耐久性も良い、日本を代表する材。構造部材にも使われています。

人気の無垢材は?

一番人気は、「オーク(ナラ)」。重厚感があり美しい木目が特徴で、時が経つほどに味が出てくる素材として人気です。加工のしやすさや素材の品質が良いことから、無垢材といえばオーク(ナラ)といわれるほど。傷がつきにくく耐水性と耐久性に優れているため、床材にはぴったり。傷が気になる方にもおすすめです。

無垢材の中では比較的ローコストの「スギ」も人気の無垢材のひとつ。柔らかい素材のため素足で過ごしても疲れにくく、冬でも冷たさを感じにくいです。さらに夏場はさらさらとして足触りのいい素材として人気です。節があるのもスギの特徴で、天然木の風合いを感じさせる、ナチュラル感が持ち味です。傷付きやすい欠点はありますが、ある程度の傷やヘコみであれば簡単に修復可能です。

ローコストの無垢材として人気なのは「パイン」。パインは木そのものが柔らかな素材で衝撃を吸収してくれるため、歩行感がやさしく小さなお子さんや年配の方のお部屋に最適。白木のパイン材は、素朴で節の模様が特徴的なので、ナチュラル&カントリー調のインテリアがとてもよく似合います。経年による色の変化が大きいのもパイン材の特徴です。

家づくりでは、無垢材を選ぶのも楽しみのひとつです。無垢材についてもっと詳しく知りたい方は、家づくりカウンターにご相談ください。